第4章「ジラン大陸へ」

1ページ目のアオリ「全員ズボンをはいて対抗だ…」が、しょーもないのに地味に受けた。
カラー扉絵! WEB掲載の利点のひとつは、巻頭カラーやセンターカラーの順番待ちをしなくていいことかもな。雑誌の形態だとどうしても偏りが出るからね。WEB掲載なら作者に余力があればいつでもカラーにできるよ!(たぶん) 絵はすごくいいんだけど、ニケのよく分からないジャンプと恥ずかしいアオリは例のネタそのものだと思うんだ。
サブタイトルは前作踏襲から遂に離脱。このままジラン大陸に行くのか。
「こんどの魔王はグルグル使い」。前作の頃にも『魔王ギリは(元)ミグミグ族』説は可能性のひとつとして論じられていた。結局、魔王ギリはごく普通のただの魔王だったけど。今作では既にミグミグ族の所在が判明しているので、ニケに『グルグル使いだとしてもミグミグ族の可能性は低い』と言わせているが……。旧グルグルの概念を逸脱したククリの新グルグルがある以上、グルグルという言葉の定義もあやふやだから、「あたしと同じ魔法」って言っていいのかどうか。ハートの魔法ならグルグルなのかしら。いずれにしろ、ククリが今作の魔王を追う理由ができた。やっぱりこういう大目標が無いと物語が締まらないよね。そんな今作の方向性を決める重要な会話イベントなのに、ホクロが飛び回っている……。ギップルとかもいないし、話が重くなりすぎないようにするためですかね。
勇者のあかし、今さら確認するんかい。扱いが「いちおう見せてください」程度のものであっても、キーアイテムを持っていないと「いちおうキマリ」なのでイベントが進まない、それがRPGのルール。だがそんな世界のルールをも超越するのが勇者である。「ハリキリ勇者宣言」、ぼくにはとてもできない第2弾。こんなでっち上げアイテムでも、フラグを無理やり立ててイベントを進めることができる。ルビッカの何気ない一言の通り、まさに「さすが勇者さんですね」なのだ。
【勇者はカッコつけている】って、文字通り「」付けているのか。
ルビッカ+ガモンとはあっさり別れた。再登場があるとすれば、Lv50の親父のもとで促成栽培されて高レベルになったルビッカと再会、あたりか。それなんてトマ。
うん、『ギリを倒したからキラキラは使えなくていいよね、という理由でキラキラ使用不能』って説は2か月前に本スレで出てたね。「なのになんで旅立ったんだろうな」ククリのためでしょうがよ。言わせんな恥ずかしい。幻滅するどころか、力を失っていることを自覚していたのにククリのために旅立つなんて惚れるわ、俺が。あと、「幻滅イコールグルグルの弱体化」は常に真と言えるのかは疑問だなあ。ハートの過度の不安定化による暴走も含めての弱体化という意味かな。
「勇者のあかしを(食べて)失った」というのが、勇者としての力を失ったことと重ねるための伏線だったとは。いま確認したら、ドキグルの第5話のサブタイトルが『キラキラ! 光の剣は勇者の証』だった。そう、ドキグルをきちんと見ていれば、ニケがキラキラの力を失っていることは前回の時点で察することができたのである(言い過ぎ)。「勇者のあかし」を食べるエピソードは、あまりにニケクーがアホに描かれすぎていて正直少し違和感があったんだけど、こういうことだったのね。「龍の渡る風」といい、今作はこういうの多いな。
当面の目的地決定。ジェム平原→港町マズロカ→船→ジラン大陸。ジェムジャム大陸内での寄り道は無いんだなあ。ニケの船酔いって初出はアニメだよな。原作のコパール城でも箱舟酔いしている描写はあるか。航海中にカメタコリャ戦があったら懐古厨歓喜
コーダイ王直々の命令で光魔法の最高称号保持者である勇者を案内する人間が、元とはいえ闇魔法使いでいいんでしょうか、リザーゴン。闇魔法禁止令は解除されているのか、引退済みだからいいのか。女神という語感から光魔法みたいだなあと思ったけど、女神魔法は闇魔法なのね。何らかのものの力を借りて魔法を使うから闇魔法なのか。グルグル世界における光魔法と闇魔法の定義の設定なんてすっかり忘れていた。いやまあ適当なんだろうけど。
ややクサい展開。対象はおっさんだけど。
待ちに待った戦闘イベント。RPGだからね、戦闘が無いと始まらないね。前回のドラゴン? 忘れた。まだ最初の町を出たばかりのフィールド上なのに、敵のレベルが高そう。「勇者様!!」「戦闘だ!」このやり取り、胸が熱くなるな。「せかいいちのけん」とは何だったのか。というか、やっぱりニケに普通の剣は使えないよね。星屑の剣みたいに今後もうちょっと役に立つ特殊効果が明らかになったりするんだろうか。「昔のグルグルは使えない」あ、新旧のグルグルは完全に別物で、旧グルグルは完全封印なんだ。まあ、つよくてニューゲーム状態より今後の展開にはその方がいいだろうし、キラキラ封印のニケとのバランスを取る上でもそうなるわな。でも、ベームベームちゃんやヨンヨンにもう会えないのは残念。あと、それなりに連載期間が長くなることは覚悟していると見ていいんでしょうか。初心に帰って地面に杖で魔法陣を描くククリ。これだよ、これ。小学生が傘で地面に魔法陣を描く時代が戻ってこないかなあ。そして失敗魔法陣。ククリが杖先の光で魔法陣が描けそうな描写をされている以外は、本当にふたりとも前作序盤のレベルまで弱体化しているんだな。
「女神がいるかいないか」ニケってこんなキャラだったっけ、と思うくらい、こういう台詞をさらっと吐くようになったなあ。この場面はリザーゴンに戦闘を丸投げするのが目的だけど。
移動するホクロはやっぱり伏線だったんですね。あれだろ、ホクロ=女神で、女神を通じて炎系魔法を使っちゃうんでしょ。それで、ニケが言っていた「ホクロから炎を出す」が現実に。やっぱり勇者様すごい。


今回も安定して面白かった。そろそろ戦闘イベントが欲しいと思っていたところだったし。今作の冒険の目的も設定され、キラキラや旧グルグルは使えないのかという疑問にも答えてくれた。無駄が無い。あと、今回は特にククリが安定して可愛かった気がする。少し心配なのはメッセージウィンドウが2回しか出なかった点。
サブタイトルの割にはまだジェム平原。4週間後が待ち遠しい。