当初は攻略するつもりの無かったE-3を予想より省資源で乗り切ったことで慢心した俺提督は、歴戦の提督でも厳しい戦いを強いられるというE-4攻略に急遽乗り出すこととした。
とはいえ、万全の準備で臨んでいる他提督に比べ資源および高速修復材の備蓄量は決して十分とは言えないばかりか、艦隊の練度も、低レベルクリア報告よりもさらに一段低い状況であった。また当時の鎮守府には、艦隊に編入されながら一度も出撃命令が下されず、かと言って解体もされず他艦の近代化改修の素材にもされない艦娘たちが重巡軽巡を中心に多数存在し、保有数が常時93前後と母港容量を圧迫していた。俺提督は「だって、育成優先順位は低いけど、重巡とかレアっぽいし*1各艦の一人目だから……」などと弁明していたが、同時に「そ魔あ」という謎の幻聴にも悩まされていたという。
これらの状況を総合的に勘案した結果、俺提督は「資源も戦力も無いなら、みんな死ぬしかないじゃない!」と、悪名高き捨て艦作戦を採用することを決断する。他提督の捨て艦作戦報告には、そのような方法もあるのかと感心すれど心を痛めることは無かった俺提督であったが、同作戦決行前日には夜も眠れぬほどの葛藤を味わい、最終的には「ここに護国神社、あるいは忠魂祠堂を建てよう」との決定により、何とか心の安定を得た。
当時の通常海域における主力艦隊は飛龍改、赤城改、金剛改、比叡改、北上改二、島風改であった。しかし、E-4は夜戦主体であり空母がほぼ無力であることから、本海域での決戦艦隊は北上改二、大井改、重巡重巡、金剛改、比叡改を想定した。本海域攻略には必須と言われる三式弾はすでに4つを開発配備していたものの、載せるべき重巡は、初期に主力の一角を担っていた加古と、急遽育成を開始した摩耶改、いずれもLv20台前半が最高という有様であり、実際に決戦艦隊として配備できるか大いに不安の残るところであった。

【前哨戦:強行偵察1108 0900-1100】
俺提督のリアル生活の都合上、作戦中断以降24時間は確実に再開できない状況であり、メンテナンス前のわずか2時間で敵戦力ゲージを半分以上減らさなければ、作戦再開時にはゲージが全回復するということを承知で海域強行偵察作戦を決行。他提督の数時間での攻略報告もあることから、2時間で撃破は無理でも運良くゲージ半減以上できれば無駄にはならないという、攻略後に顧みれば慢心の塊としか言いようのない思考で本作戦は開始された。
編成は、三式弾・ダメコンを搭載した金剛改と比叡改が適宜交代で旗艦と殿(しんがり)を担当し高速修復で連続出撃、2-5番艦に母港で燻っていた駆逐艦軽巡重巡を挺身艦として徴用する形とした。当然MVPは金剛型2艦に集中するため、2艦は戦意高揚状態を常に維持できる状態であった。この頃は、挺身艦とされた艦娘も帰還すれば、バケツこそ使用しないものの修復が施されることもあった。
結果は8回出撃、ボス5、お仕置き部屋2、旗艦大破1、轟沈6。当然ゲージ半分などという目標は到底達成できなかったものの、最初の3回の出撃で敵旗艦に132、190、410のダメージを与えており、ゲージを削るのは意外に容易なのではないかと慢心を新たにする俺提督であった。

【第1次漸減作戦:1109 1145-1445】
リアル生活での前日睡眠時間が1時間の俺提督であったが、帰宅直後より鎮守府に着任、E-4攻略作戦を本格的に開始した。各資材備蓄状況は、燃料12316/弾薬12508/鋼材9913/ボ11811/バケツ108。前日の強行偵察作戦での金剛型修復により鋼材備蓄に特に不安の残る状況であったが、本作戦でも艦隊編成および基本戦術は変更せず。当時は夜戦における陣形効果には懐疑的な見方もある一方、梯形陣が比較的安定するとの見解を示す情報もあったため、単縦陣大好き脳筋俺提督も単横陣、複縦陣、梯形陣と様々な陣形で試行錯誤を重ねた。また、この頃より鎮守府近海での挺身艦徴用に手を染めることとなった。
しかし戦果は芳しくなく、初回出撃で167ダメージを記録した他はほとんど敵旗艦に損害を与えられず、11回出撃、ボス6、お仕置き部屋4、非旗艦金剛型大破撤退1、轟沈15でゲージ減少はわずか小メモリ3と、惨敗の状況であった。一方で金剛型2艦の連続運用により燃料、鋼材の消費は3500に上った。
なお、この作戦中に演習を利用して1度だけ全艦戦意高揚状態にて出撃したが、道中安定しAAAB勝利という結果であった。調子が良すぎて敵2番艦と3番艦を夜戦で沈めてしまい敵旗艦へのダメージは80止まりとなったが、いわゆるキラ付けは有効であることを体感した。

【省エネ艦隊試用作戦:1109 1530-1600】
資源の消費ペースに危機感を抱いた俺提督は、完全挺身艦隊としてLv1駆逐艦6艦編成の試験運用を行う。しかし、2回出撃でボス1、旗艦大破1、轟沈2、敵旗艦へのダメージ0と戦果を得られず、気の短い俺提督は本作戦の継続を早々に断念した。

【第2次漸減作戦:1109 1600-2100】
「たとえ資源が枯渇しようとも、ゲージを削らなければそもそも勝利は無い」と、資源不安から目を逸らした俺提督は、金剛型2艦+挺身艦4艦編成でのゲージ削り作戦を再開する。本作戦はほぼすべて梯形陣で実行された。最初の4回の出撃でボス4回、三式弾直撃3回、合計1029ダメージという華々しい戦果を挙げ、「乗るしかない、このビッグウェーブに」とばかりに調子に乗った俺提督は資源消費を厭わず連続出撃を強行した。
……結果はお察しである。本作戦通算で14回出撃、ボス8、お仕置き部屋4、旗艦大破1、非旗艦金剛型大破撤退1、ダメコン発動1、轟沈14、合計ダメージ1424。残ゲージはおおよそ4/7。一方の残資材は燃料3572/弾薬10422/鋼材1808/ボ12598/バケツ68。
決戦艦隊を運用すれば一発で破産しかねないレベルまで資源不足が進行したことで、俺提督は本海域からの転進も検討せざるを得ない状況に追い込まれた。しかし、ここまで既に37艦の艦娘を轟沈させており、一連の本海域攻略作戦で修羅と化した俺提督もその尊い犠牲を無駄にすることはできず、何とかして攻略作戦を続行する方法を模索することとなった。

【第1次鋼材節約漸減作戦:1109 2200-2545】
不足が特に深刻な鋼材および高速修復材を節約、確保することを主眼に作戦の見直しが行われた。いずれも消費は主力艦の修復によるものであるため、削り艦隊の主力は運用コストの安い駆逐艦1艦に絞り、これに挺身艦5を加える方針となった。主力駆逐艦候補としては島風改Lv41、響改Lv35、雪風改Lv21が挙がったが、運60による夜戦カットイン攻撃および回避に対する期待から雪風改が旗艦として抜擢された。
挺身艦徴用作戦には、当初は伊168、伊58、伊19の全員が出撃しており、疲労や損害状況により大井改、千歳甲、千代田甲といった開幕雷撃組が代替で出撃した。しかし、水上艦では敵艦の攻撃による事故も多く、また損害時の修復コストも高いことから、この作戦も見直しが図られた。その結果、潜水艦のうち2艦が出撃、損害・疲労状況によりバックアップの1艦が交代出撃し、その間に損害艦を短時間省資源で修復する作戦が確立された。1ダメージなら潜水艦の修理費用は0/0であり、節約を要する鎮守府には心強い味方となった。「イクと契約して挺身艦になってなのね!」
また、それまで主にタンカー護衛、海上護衛、長距離航海で回していた遠征を、海上護衛、長距離航海、警備に切り替え、僅かでも鋼材を得るよう努めた。
実際に作戦行動を開始すると、この資源回復作戦は有効であった。本海域では金剛型2艦編成道中ショートカット可能、とは言っても戦闘数が減るわけではなく、うずしおと鋼材マスを空過するだけである。カスダメが割合ダメージとなる仕様を利用した挺身艦削り作戦においては、うずしおによる弾薬喪失とそれに伴う火力低下は対敵旗艦ダメージに影響を及ぼさないため、実質的なデメリットは存在しない。さらに圧倒的に不足していた鋼材をコンスタントに入手できるということで、俺提督は一縷の希望を見出した。
当たれば大きい一発長打、三式弾直撃の期待は無くなったものの、健気にカスダメを与え続ける挺身艦たち。彼女たちを引率する旗艦雪風は、史実において幸運艦であるがゆえに幾多の僚艦の最期を見届け、それゆえにこの世界では双眼鏡を持ったキャラデザとなったとのことだが、図らずも本作戦でその厳しい前世の記憶を蘇らせることとなってしまった。俺提督は雪風夜戦開始時の「砲雷撃戦、続行します!」が「特攻します!」に聞こえ始めたり、MVP時の「雪風、また生還しました! 司令のおかげですねっ」に心を抉られたりと、敵戦力ゲージを削るとともに俺提督の精神力ゲージも徐々に削られることとなった。
13回出撃、ボス5、おしおき6、旗艦大破2、轟沈19、ダメージ420。戦果は少ないものの確実にゲージは削り、一方で燃料はほぼ横ばい、鋼材は増加に転じる結果となり、持続可能な作戦として継続することが決定された。しかし2545、俺提督の疲労は極限に達したため、已む無く作戦中断となった。

【第2次鋼材節約漸減作戦:1110 0800-2030】
敵戦力ゲージの自然回復を嫌い作戦中断は1時間とする予定だったが、案の定俺提督は寝坊。地震が目覚まし代わりとなり、6時間ぶりに艦隊の指揮を再開した。この間の自然回復でゲージは鋼材節約作戦開始前のレベルまで回復していたが、開始2出撃で敵旗艦に105、123ダメージを与え幸先の良いスタート。これは運が向いてきたかと俺提督が慢心していたところ、事件は起きた。俺提督は終戦後に轟沈艦の供養を行うため、旅立っていった艦娘の名をすべて記録していたのだが、本作戦第3出撃において「LOST 初潮」と謎の駆逐艦名を記録する痛恨の大失態。ただちに脳内鎮守府において釈明会見が行われ、俺提督は「どちらの漢字も多くの艦名に使われていて、眠気のあまり間違えた。意図的なものではなく他意の無い誤表示だという認識だが、誤解を与えたなら申し訳ない」などと弁明したが、「なにそれ!? 意味分かんない」「クソ提督」「こっの、変態ヤローが!」「はつしお? いえ、知らない子ですね」などと熱い罵声が浴びせられた。なお、間違われたのはいずれの漢字も使われていない艦娘だった模様。そのようなアクシデントを経て一段と結束を増した艦隊は、ゲージ削りと挺身艦徴用にひたすら出撃を重ねた。決戦に備えて加古を改造レベルまで引き上げようと、途中3戦だけ加古旗艦で出撃し、40ダメ、旗艦大破、お仕置き部屋と微妙な戦果を得た。陣形選択は梯形陣と単横陣を併用していたが、徐々に梯形陣一択に収斂していった。
1600、第24出撃のお仕置き部屋で4轟沈を記録し、ついに総轟沈数が3桁100艦に到達。俺提督は次第に頭からグリーフシードが生まれる幻覚に苛まれ始める。
第25出撃、敵旗艦に雪風改のカットイン攻撃が発動、期待に胸を膨らませる俺提督であったがダメージは7。下手に装甲を貫いてカスダメ判定にならなかったのか、理由は分からないが、即座に雪風改のカットイン装備は連撃装備に改められた。
1730、第29出撃、第30出撃と連続で雪風改が旗艦大破、第31出撃でボス到達も敵旗艦ダメージ0と、俺提督の心を折る展開が続く。当時、挺身艦隊旗艦である雪風改と徴用艦隊旗艦を主に務めた伊168が執務室秘書艦をローテーションする形になっており、元来平和主義の俺提督の心には「こんな悲しい戦いはもう止めて、ずっと雪風ちゃんとイムヤちゃんのお尻を撫で回していれば世界は平和になるんじゃないかなあ」などと平和への飽くなき願いが去来していたと言う。
とはいえ、既に膨大な犠牲を払っている本作戦を中止することは現実的ではなく、続く第32出撃で今回の挺身艦作戦で最大となる合計259ダメージを与えるなど、ゆっくりだが確実にゲージ削りは進行した。
2030、第39出撃のダメージにより残ゲージが小メモリ3まで減少したことを確認。完全に削りきったわけではないため一抹の不安を覚えながらも射程圏内と判断し、俺提督は遂に決戦艦隊の投入を決定した。

39回出撃、ボス22、お仕置き部屋14、旗艦大破3、轟沈65。

【最終決戦艦隊作戦:1110 2030-2130】
決戦艦隊の陣容は、雪風改(12.7cm連装砲/10cm連装高角砲/25cm三連装機銃)、北上改二(12.7cm連装高角砲/甲標的/応急修理要員)、加古改(20.3cm連装砲/20.3cm連装砲/三式弾/応急修理要員)、摩耶改(20.3cm連装砲/20.3cm連装砲/三式弾/応急修理要員)、金剛改(41cm連装砲/35.6cm連装砲/三式弾/応急修理要員)、比叡改(41cm連装砲/35.6cm連装砲/三式弾/応急修理女神)となった。雪風改は漸減作戦での獅子奮迅の働きにより既に本鎮守府駆逐艦トップの練度に成長していたことも旗艦抜擢の理由の一つであるが、何より79の僚艦の最期を見届けてきた彼女を旗艦に据えての勝利でなければ、この海域を攻略したとは言えないという俺提督の判断であった。加古ちゃんは改造間に合って良かったね。
第1出撃:初戦で久々にA勝利を飾ると、S勝利、A勝利と好調な滑り出し。小破2で羅針盤に到達するも、お仕置き部屋でしばき倒されてC敗北、帰投。
第2出撃:AAと来て第3戦でD敗北。ボス戦で金剛改が沈められダメコン発動。ボスへのダメージはカスダメのみ。
第3出撃:SAAと来てお仕置き部屋C敗北。
このあたりで元々付いていたキラキラが徐々に剥がれ始め、手始めに加古改を1-1に連れて行くも、ゲージ回復が気になっていたこともあり、短気な俺提督はキラキラ付け作業を速攻断念した。
第4出撃:AABと来てお仕置き部屋D敗北。
そろそろバケツの残数と資源の備蓄とゲージの回復が気になり始め、挺身艦削りを1回挟む。2轟沈、41ダメ。
第5出撃:AABと来て大破2艦を抱えてボス戦突入。夜戦で金剛改が敵旗艦に三式弾連撃を叩き込み俺提督のテンションが上がるも、続く比叡改は随伴艦を攻撃。敵旗艦HP210で昼戦に突入。昼戦では三式弾の効果は限定的とあって、俺提督のテンションは急速に萎えていった。しかし砲撃戦で吸い寄せられるように敵旗艦に攻撃が集中しダメージが蓄積。2周目の金剛改、比叡改の攻撃を残して敵旗艦のほか随伴フラ戦2艦残存の状況から、奇跡的に旗艦を狙い撃ちし長い戦いに遂に終止符を打った。
攻略終了時、雪風改Lv50 2/32、北上改二Lv59 43/43、加古改Lv26 2/48、摩耶改Lv25 11/55(ダメコン発動)、金剛改Lv56 42/75、比叡改Lv54 59/75。ハイパーさんは自分も無傷ながら、ボス戦では夜戦砲撃も昼戦開幕雷撃も終戦後の雷撃戦もすべてmiss。昼戦の砲撃戦はどうだったかなあ。いずれにせよ平和主義。


強行偵察2時間を除いて約34時間、実働約26時間。全93出撃、ボス50、お仕置き33、旗艦大破8、非旗艦大破撤退2、轟沈123、ダメコン3消費(強行偵察含む)。終戦時資源:燃料2196/弾薬12901/鋼材4283/ボ13772/バケツ27。本格作戦開始時との差は-10000/+400/-5600/+1900/-81。弾薬増えてる。
123人の尊い犠牲を無駄にせずに済んだ、ただそれだけが俺提督の喜びである。


ひとしきり歓喜に浸った俺提督は、凱旋の主力艦たちを高速修復材を使用せずゆっくり入渠させることとし、自らも入渠(風呂)準備に入った。しばしの休息の後、せっかくの記念にと、俺提督はそれまで使ったことの無い家具コインを消費して*2ご祝儀を購入することを決意。ナチュラルハイな状態で選択したのは診療台セットであった。さっそく模様替え指示を出し執務室に戻ると、長時間入渠中で大破状態の旗艦雪風改が、新調した診療台セットを背に立っていた。「あの、雪風に何か、ご用でしょうか(マジギレ」。通報を受けた憲兵隊に連行された俺提督は、「確かにあの雪風の姿は犯罪的な香りがするが、診療台セットの購入にやましい動機は無い。傷ついた娘たちを思ってのことだ。その証拠に、布団かベッドも同時購入しようかと思ったが思いとどまったくらいだ。まったく、駆逐艦は最高だぜ」などと意味不明な供述をしており、鑑定留置を含めて処分が検討される模様。



ということで、最終的に削り方法は、1-1を潜水艦2艦で周回して駆逐艦5艦を徴用⇒旗艦雪風改の第1艦隊に配備し全員12.7cm連装砲×2装備⇒出撃⇒帰投⇒生還艦の装備外しおよび解体⇒雪風改の補充および高速修復⇒最初に戻る、で最適化された。時間はかかるけど資源はほとんど減らないしバケツの減りも緩やかだし日帝プレイマジおすすめ(白目)
考え無しに進めすぎて削りが地獄になったけど、とどめが1時間で済んだという点ではかなり運が良かったんだと思う。

*1:駆逐艦主体の新米提督時代の感覚が抜けていない

*2:消費0の百万記念とかはもらった