納豆その後

説明謝罪放送見たよ。尻拭いさせられる毛利アナカワイソス。
説明謝罪放送によると問題の番組の構成は以下の3つの見解および論文によるとのこと。「納豆のダイエット効果は学説で裏付けられている」*1という社長説明の根拠のようだ。

「副腎皮質から分泌されるDHEAというホルモン物質にはダイエット効果が認められる」 ワシントン大学 デニス・T・ヴィジャレアル教授
イソフラボンの摂取によって体内のDHEAが増加する」 カナダ・ゲルク大学 バーバラ・L・リリンガハム氏
イソフラボンの摂取には納豆が効果的である」 昭和女子大学 中津川研一教授

一番上のはこれ→Effect of DHEA on abdominal fat and insulin action in elderly women and men: a randomized controlled trial.Villareal DT, Holloszy JO., JAMA. 2004 Nov 10;292(18):2243-8. で、「65〜78歳の高齢男女各28人について、50mg/dayのDHEA投与群とプラセボ群に分けて6ヶ月間投与したところ、皮下脂肪および内臓脂肪面積がプラセボ群と比較して有意に減少した」とかそんな感じ。まあセーフですかね。
2番目のはこれでしょうかね→Soy protein isolates of varying isoflavone content exert minor effects on serum reproductive hormones in healthy young men.Dillingham BL, McVeigh BL, Lampe JW, Duncan AM., J Nutr. 2005 Mar;135(3):584-91. 番組に関連する内容は「35人の男性を3群に分け、それぞれ、イソフラボンを含まない牛乳タンパク(MPI)、イソフラボンを少量含む大豆タンパク(low-iso SPI:イソフラボン1.64mg/day摂取)、イソフラボンを多量に含む大豆タンパク(high-iso SPI:61.7mg/day摂取)を投与したところ、low-iso SPI群においてMPI群およびhigh-iso SPI群に比べて血漿DHEA-S量が有意に増加した。in vitroではイソフラボンがDHEAやDHEA-Sの産生を増加することは示されているが、イソフラボン含有量の少ないlow-iso SPIでDHEA-Sが増加し、含有量の多いhigh-iso SPIで有意な影響が認められなかった今回の結果は、これでは説明できない」といったところか。……確かにイソフラボンfreeのMPIよりイソフラボンを含むlow-iso SPIでDHEA-Sは増えてるんだけど、これ、「イソフラボンの摂取によって体内のDHEAが増加する」のエビデンスとしてはどうなのかなあ……。
自分、論文の読み間違えてる?


どうでもいいけど、「ゲルク大学」「リリンガハム」でぐぐっても全くかからない。スペルから素直に読んで「ゲルフ大学」「ディリングハム」辺りならかかるんだけど。