納豆特需のオチ

http://www.ktv.co.jp/070120.html
「事実と異なる内容」っていうか無から有を作り出してるw まあ「バラエティ」という分野にはよくあることだよね。あそこは「匿名男性産科医」が女物の白衣を着て「お産は簡単」と語るような世界だし*1。ほら、マスメディア的には「娯楽番組では脚色を加えるなど面白く見せる工夫がされて」*2いることが前提らしいし、これは捏造じゃなくて脚色、視聴者を騙す意図ではなく視聴者を楽しませるための企業努力であって、悪いのはバラエティ番組を真に受けた視聴者なんだよ、たぶん。……というか、捏造イクナイってのは当然としても、これこれの「信じていたのに」とか「他番組も信じられなくなりそう」という「消費者の怒りの声」を読んでも、「いや、信じるなよ」になっちゃうなあ。ちなみに産経は共同通信のコピペベースの記事であっさり、見出しも「誇張」*3
それより気になるのは、言ってもいない内容の日本語訳テロップを堂々と付けてたなら視聴者からツッコミが入っててもいいようなもんなのに、発覚のきっかけは「一部報道機関の取材」である点か。視聴者のメディアリテラシーが揃いも揃ってアレなのか*4、視聴者のツッコミは無視してたけど「一部報道機関」に指摘されて「すっぱ抜かれるくらいなら自浄能力をアピールした方が得策」と判断したのか。 実際の放送を見てないのでどういう手法が取られたのか分からないけど、外国語音声をバックに日本語音声をかぶせる手法を忘れてた。これだとさすがに和訳に疑問を持ちにくいか。
ちなみにデニスさんの論文はこれっぽい。

視聴者の皆様へ
関西テレビ放送
1月7日(日)午後9時〜9時54分放送の「発掘!あるある大事典II」第140回「食べてヤセる!!!食材Xの新事実」におきまして、番組内容に事実とは異なる内容が含まれていることが判明いたしましたので、お詫びを申し上げます。視聴者の皆様の信頼を裏切ることとなり誠に申し訳ございませんでした。
事実と異なる内容につきましては以下のとおりでございます。
1.  アメリカのダイエット研究の紹介におきまして、56人の男女を集めて、実験をしており、被験者がやせたことを示す3枚の比較写真が使われておりますが、この写真について被験者とは無関係の写真を使用いたしました。
2. テンプル大学アーサー・ショーツ教授の日本語訳コメントで、「日本の方々にとっても身近な食材で、DHEAを増やすことが可能です!」「体内のDHEAを増やす食材がありますよ。イソフラボンを含む食品です。なぜならイソフラボンは、DHEAの原料ですから!」 という発言したことになっておりますが、内容も含めてこのような発言はございませんでした。
3. 番組で実験を行った8名の被験者について、放送では「中性脂肪値が高くてお悩みだった2人は、完全な正常値に!」とコメントし数字をスーパーしておりますが、コレステロール値、中性脂肪値、血糖値についての測定は行っておりませんでした。
4. あるあるミニ実験として、納豆を朝2パックまとめて食べた場合と、朝晩1パックずつに分けて食べた場合の比較実験ですが、血中イソフラボンの測定は行っておらず、比較結果は架空のものでした。
5. 番組で実験を行った8名の被験者について「体内で作られるDHEAは20代をピークに減少、食べ過ぎや運動不足によってDHEAの量が低下している可能性があるのだとか!20代から60代の男女8人の血中DHEA量を測定。さて結果は?」として22歳OL、25歳会社員、37歳会社員のDHEA量を測定し年齢の基準値と検査結果をテロップ表示で比較をおこなっておりますが血液は採集をしたものの、実際は検査を行っておらず、数字は架空のものでした。また、ここで使用している「DHEA分泌は加齢とともに低下する」ことを示したグラフは許可を得ずに引用いたしました。
また、アメリカのダイエット研究の紹介部分について、あたかもテンプル大学のアーサー・ショーツ教授が行った研究と受け取られる構成になっておりました。この研究はワシントン大学のデニス教授の研究であります。
尚、1月21日(日)放送につきましては休止いたしますのでご了承ください。
以上

*1:制作会社は同じ。

*2:http://news.goo.ne.jp/article/sanspo/entertainment/120061223024.html?C=S

*3:http://www.sankei.co.jp/shakai/jiken/070120/jkn070120009.htm

*4:自分も外国語コメントは理解できないから和訳頼りになるが。